長年の友人に、先日そう相談されました。私が長い間、石鹸シャンプーを使っているのを知っているからです。
40代の女性で、少し薄毛・抜け毛がひどくなったようだと気になっていろいろ調べたところ、石けんシャンプーは髪や地肌、毛根にとてもいいらしいと知り、思い切って変えてみたそうです。でも確かに、以前のほうが、髪にツヤがあったみたい・・・。
個人差もありますが、石鹸シャンプーは、髪が慣れるまで少し時間がかかる人が多いんですよね。だから、髪がきしむ、パサパサになる、ごわごわする、ぺったりしてしまう等、石鹸シャンプーで何週間も、あるいは何カ月も悩んでいる人が意外と多いのも事実です。
そこで、友人のようになってしまったらどうしたらいいのか、石鹸シャンプーの特徴や使い方、対策について、まとめてみました。
目次
なぜ石鹸シャンプーで、きしんだり、パサパさしてしまうの？
石鹸シャンプーは、主成分が石けん素地（カリ石けん素地）や石けん分（純石けん分）などで、弱アルカリ性。髪を洗った直後には、髪のキューティクルが開いた状態のままなんです。このために指通りが悪く、きしきししてた感じになります。
そこで、リンスには弱酸性のものを使い、中和させます。すると、キューティクルはすばやく閉じて、髪もつるつるしてきます。
固形石鹸を使う人だと、りんご酢やクエン酸などでリンス代わりにする人が多いですが、その量が少なかったり多過ぎたりすると、いい状態に仕上がらないで、髪がきしむ・ばさばさする・ぺったりするなどの原因になったりすることがあります。
また液体の石鹸シャンプー＆リンスだと、やはり今の髪質に合わない場合にはそうなってしまいます。
また、普通の合成界面活性剤が主体のシャンプーだと、シリコンなどの合成ポリマーが髪をコーティングするので、洗った直後からつるつるすべすべなんですね。この差のために、石鹸シャンプーで洗うと髪がきしむ、と思ってしまう人もいます。
でもそれだけでなく、長い間、合成界面活性剤主体のシャンプーを使ってきた場合、シリコンなどの成分が髪に染み込んでいます。だから、毛髪や頭皮が石鹸シャンプーの成分や洗い方になじむまで時間がかかってしまったりするんです。
「石鹸シャンプーにして、最初の頃はギシギシきしんだり、パサパサに。その後、まるでワックスをつけすぎたみたいに頭皮からベタベタになる時期に。それでも続けてみたら、いつの間にかサラサラになった」というような体験をした人は、知人にもいますし、ネットでもそんな声がたくさんあります。
石鹸シャンプーに慣れるまで、どれぐらいかかるの？
慣れるまでどのぐらいの期間かかるかは、本当に個人差があります。髪質にも、どんな石鹸シャンプーに変えたかにも、よるからです。
もちろん、何の問題もなく石鹸シャンプーに変えられる人もたくさんいますよ。
でも友人のように石鹸シャンプーに切り替えてみて問題があった場合、数週間ぐらい、さらには髪の大半が変わるまでの数か月ぐらい、慣れるまでかかるかもしれませんし、さらにさらに長い場合、半年とか1年かかる人もいます！
結局、1年続けても慣れなくてやめたとか、2年がんばったけれどダメだったとか、そんな人たちもいるぐらいです。
だから冗談のようですが、ロングヘアの人はショートヘアにしてから石鹸シャンプーに変えたほうがいいよ、とアドバイスする人もいたりします。
石鹸シャンプーにこだわるメリットは？
石鹸シャンプーに変えようと思うきっかけは、きっといろいろあると思いますが、石鹸シャンプーのメリットは、次のようなものがあります。
・天然の界面活性剤使用で、石油由来の成分が入っていない。
・無添加のものも多い。
・天然素材で作られたものだから、敏感肌・かぶれやすい肌にいい。
・洗浄力が高く、洗い上がりがさっぱりとして気持ちいい。（石鹸は弱アルカリ性なので、弱酸性の頭皮の皮脂汚れをしっかり落とします）
・天然素材で、環境にやさしい。
そう、石鹸シャンプーは、慣れてしまえば、髪にも環境にもやさしい天然由来のシャンプーなんですね。そして使い続けた結果、
・自然のつやがある健康な髪になった
・薄毛が気にならなくなった
・髪も健康になってサラサラに
・白髪が少なくなった気がする
・美容院で、こんな綺麗な髪は久しぶりに見ます、と言われた
などという人も、いるんですよ。
石鹸シャンプーでの上手な髪の洗い方と、注意したいこと
髪がギシギシきしんだり、バサバサしたり、ぺったりしたりは、髪が慣れるまで仕方がない面もありますが、洗い方・使い方で注意したほうがいいことがいくつかあります。
まず、石鹸シャンプーを使うときには、しっかり地肌まで濡らすこと。そして充分に泡立てて洗うこと。最後は、しっかり洗い流すことも大切です。
石鹸シャンプーをしてフケが出るのは、洗髪後のすすぎ洗いが足りないことが原因のようです。
そして、もしクエン酸などでリンスをする場合は、その後タオルドライをしたあと、ごわつき・パサつきを抑えるためにオイルをほんの少しだけ毛先に馴染ませます。
オイルは、ホホバオイルや椿油、オリーブオイル、アーモンドオイルなど。量は多すぎるとべたつくこともあるので、加減してみてください。
あと注意したいのは、石けんシャンプーは、パーマやヘアカラーとの相性があまり良くないこと。洗浄力が強いので、場合によっては、ヘアダイの色が少し抜けてしまうことがあります。
いろいろある、石鹸シャンプーの種類
石鹸シャンプーとひとくちに言っても、種類はいろいろあります。
友人のように、石鹸シャンプーがすぐには合わない人は、まず、グリセリンやオイルなど髪をしっとりさせる成分が入っているソフトタイプの石鹸シャンプーから試してみたほうがいいかもしれません。
そして慣れたら、石けん成分だけのシャンプー（固形石鹸など）とクエン酸などのリンスを試してみるといいかなと思います。
また固形石鹸でも、含まれているオイルの質が大事です。いいオイルを使っていないと、やっぱり仕上がりもそれなり。しっかり成分も確認して選んだほうがいいですね。